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予防接種が必要です
ハワイ州では学校に入学するにあたり、ハワイ州保健衛生局の規定に沿ったヘルスクリアランス (健康証明)の提出が義務付けられています。これは多くの人が集まる学校という組織の中 での病気の感染を予防し、さらにはそのコミュニティーや地域全体の健康を守るという目的の為にあります。
MMRとは3種混合ワクチンのこと
MMRとは以下3つのワクチンが混合された3種混合ワクチンのことで、アメリカではそれぞれのワクチンの頭文字を取ってMMRワクチンと呼んでいます。
- Measles (Rubeola) 麻疹(はしか)
- Mumps 流行性耳下腺炎(おたふく風邪)
- Rubella 風疹
日本とアメリカではワクチンについて少し違いがあります。アメリカでは3種混合のMMRが一般的で、幼少期に2回の予防接種が必須となりますが、日本ではそれぞれ個別での予防接種、もしくは2種混合のMR(麻疹と風疹)とおたふく風邪の二つに分かれ、MRは必須ですがおたふく風邪は任意となります。
まずは母子手帳を確認しよう
子供の頃に自分がちゃんとワクチンを打ったかどうかなんてほとんど記憶がないので、まず母親に連絡してこの3つのワクチンをちゃんと打っているのか確認し、母子手帳を送ってもらいました。
私の場合
母子手帳も見ながら振り返ると、私は百日咳・ジフテリア・破傷風の3種混合や他の予防接種は受けていましたが、MMRワクチンの中では麻疹だけしか記載がありませんでした。
私は当時、姉からおたふく風邪をもらったので抗体があるだろうと任意だったおたふく風邪のワクチンは打たず、風疹と似たような病(後から別の病気だったことが分かりましたが)にかかったことがあった為、風疹のワクチンも打たなかったことが分かりました。
病院を探す
私は改めて予防接種を打つ必要があるということが分かり、まずは近所にある少し大きめの病院に問い合わせをしてみました。
ホームページには風疹麻疹の2種混合MRワクチンとおたふく風邪、合わせると大体1万4千円ぐらいの費用で掲載されていましたが、電話でその二つの予防接種を受けたいことを話すと現在その予防接種は対応していないとのことでした。
理由を聞くと、メーカーさんの方で品薄状態が続き、既に昨年(私が問い合わせたのは2017年4月)からそこの病院では手に入らなくなっているとのことです。
ワクチンの在庫が無いなら仕方がないので、次は近所の大学病院に問い合わせをしてみました。さすが大きな病院、診療科がものすごく沢山あるのでまず総合受付に予防接種を受けたいことを説明すると、担当の科に電話を繋いでくれました。海外へ留学するためにワクチンを接種しなければならないことを話すと、初診料なども含めて2万円近く費用がかかることを説明されました。
診察によっては抗体があるか確認するため採血するかもしれず、当然ですが大学病院なのでもし初診の場合は診察自体が紹介状などがないと難しいとのことです。私は以前そこにかかったことがあるので診察は大丈夫でしたが、費用の部分が気になり予約は取らず、他の病院をあたることにしました。
ハワイでもMMRは取得できます
ここで、ハワイでMMRを取得するという選択肢があることをご説明したいと思いますが、その前に入学時に必要なもう一つの証明、TBテストについても簡単に説明します。
TBとは結核のことで、MMRと同じ目的でTBテスト、つまりツベルクリン反応検査の提出も必要となり、こちらはハワイ到着後に取得しなければならないと決まっています。
MMRは日本とハワイ、どちらで取得しても大丈夫なので、MMRとTBを同時にハワイで受けるという手段もあります。
ちなみにMMRとTBを同時に受けない、どちらかのみを先に接種する場合は1か月以上の期間を開けなくてはなりません。なので、先にMMRワクチンを日本で受けてからハワイでTBを接種する場合、渡航予定の1か月以上前くらいにMMRの接種をすることをおすすめします。
3種混合が一般的なアメリカ
アメリカではおたふく風邪だけ、風疹だけ、というワクチン単体での接種ではなく3種混合が一般的となる為、2つ接種しなければならない私にとってはいっぺんに済んで楽かも、と思い早速ハワイの病院も調べてみました。
いくつかの病院に問い合わせてみましたが、費用はMMRだけで130~200ドルぐらい、MMRとTB同時だと150ドルといったところもありました。レートを110円で考えるとやっぱり病院によるところがあるので日本とあまり変わらないかな、という印象でどこも要予約でした。
日本でできる準備はなるべく日本で
そこまで費用に大差ないなら日本でもできる入学準備は日本で全てしていこうと思い、ダメもとで近所の小さな診療所にも問い合わせをしてみました。
意外なことにワクチンの在庫はある、更に予約は必要無し、費用も二つ(MRとおたふく風邪)で1万5千円ぐらい。これまで問い合わせた病院の中で一番条件が良く、我が家から一番近い場所という立地も完ぺき。早速、問い合わせをしたその日の夕方に行ってきました。
個人的に気になったので、なぜここより大きな病院にはワクチンの在庫がないのにこちらにはあるのか質問してみたところ、近くにある専門学校の予防接種をこの診療所でしているそうなので、常に在庫があるとのことでした。ふむふむなるほど、、いろいろ勉強になりました。
無事にMMRを取得しました
ちゃんと母子手帳を持参してそこに接種の記録を記載してもらい、病院の申込・予診票にも記載し、その二つのコピーに英訳を添えて学校への提出準備はバッチリ。ようやく入学準備の一つ、MMR証明を取得しました。
現在は学校側が専用のヘルスクリアランスフォームをお渡ししているので、それに医師の署名をしてもらう形になっています。
余談ですが、このMMR証明を取得するため恐らく数十年以上ぶりに触れた母子手帳というものを改めて良いものだな、と思うことがありました。
予防接種以外のページには、母の子育て記録がとても短くて端的な文章ではありますが、いつどういう症状が私にあったから病院に行って、そのときどう診察されたかなどが母の字で逐一書かれていました。ああ、自分はとても大切に育てられたんだな、と分かってはいましたがその短いメモのようなものに胸が熱くなり、じわじわ涙があふれて思わず母に「今までありがとう」というメールを気付いたら送っていました。
私にはまだ子供がいませんが、お母さんってこんな感じなのかな、将来子供が出来たときに果たして私は自分の母親のようにできるだろうか等といろいろ考えさせられ、母親の偉大さ、有難みを実感する感慨深い時間となりました。